日時:2012年11月1日(土) 10:00〜12:00
場所:池間島離島振興総合センター
美しい海と池間湿原に代表される自然環境、海洋民族の歴史と生活文化など未活用の地域資源を掘り起こし、基幹産業である漁業と島内の耕作放棄地を、観光業との連携による体験ツーリズム事業の導入により活性化させることを目的とし、島内の高齢者から小中学校の生徒たちまで、各世代の住民が集い、話し合い、情報や想いを共有する学びの場を提供するものとする。
参加者:池間小学校高学年と池間中学校生徒
池間島の人々
講 師:琉球大学の学生(風樹館チーム)
【第一部】 日本の伝統食と池間島の食文化について
(お話 山田由美子氏)
【第二部】 池間の食大集合
池間島の昔ながらのメニューの紹介と、どんな
時にどんなものを食べるかを、参加者から聞き
取る
【第三部】 いけまのイケ弁をつくろう!
グループごとに用意されたメニューの中から自
由に選んでお弁当づくり
「どんなお弁当をつくるか」「誰に、どんなときに
食べてもらうか」を話し合い
お弁当箱を選び、実際にお弁当につめる
【第四部】 イケ弁発表と人気投票
グループごとに作ったお弁当とそのコンセプトを、子どもたちが発表し、みんなで人気投票
山田由美子さんの話
池間島に通って10年以上になる。1年に数回訪れている。
東京で子どもたちと食べ物クラブを主催し、いろいろな素材で料理を作っている。
大事なのは素材を知ること。
小麦粉は何でできるんだろう。どうやって作るんだろうと、実際に小麦を育てて小麦粉を作ったりしている。
地域の食も知ることから。料理の仕方も伝えないといけない。
親は子どもに伝え、子どもはそれを受け止めることが必要。
その継承が切れてしまうと、再びつなげるのはむずかしい。
日本の伝統食の代表に発酵食がある。醤油も味噌も発酵食。
発酵食の効用や、使い方、作り方を伝えていくのも大事。
発酵食には免疫力を高める力があり、丈夫な体を作る。
小さい時に何を食べるか。食は命だということを伝えたい。
今、食べ物が全国一律の味になりつつある。
伝統食には、その土地の風土が宿る。その土地にあっている食材と食べ方がある。
それを知り、地域独自の食事をすること、伝えていくことは大事。
例えば、味噌は日本全国で作られているが、地方によって材料も味も違う。
宮古島では麦みそ。大豆と麦と麹で作る。
暖かい地方と寒い地方では発酵のさせ方に違いがある。
自分は職場でも味噌作りをしている。
大豆をたいて、ミキサーにかけて麹をいれて6か月ほど寝かせて、好きな味をつくる。
それが手前味噌。
自分の味、自分の家の味、地方の味を伝えることが豊かな食文化になる。
ぜひそういう場をつくり、伝えていこう。
料理を作ってもってきてくれたお母さん、おばあちゃんたちの話
クージュー(昆布の煮物) 与那原キクさん |
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豚とゴボウとこんにゃくの煮物 仲間安子さん |
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ンーギーアイジュー(芋の葉の和え物) 川上トシさん |
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フキャギ 仲原ソヘ子 |
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カンテン 仲原ソヘ子 |
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ワーヌンスニー(豚の味噌煮) |
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大根の煮物 与那嶺ヒデさん |
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アーマイ 佐久本キヨ子 |
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アカマイ 儀間利律子さん |
◆子どもたちとの対話
Q 食べたことがない料理は?
1 食べたことがないのは、2種類だけ
2 ンーギー、カンテンは食べたことない
3 茶巾絞りと肉巻(茶巾になっていないのは食べたことがある)
池間の子どもたちの多くは、池間の食をよく知っていた
各グループのテーブルに、すでにすべての料理が並んでいる。
1 お弁当箱を選ぶ
2 お弁当にかざるものを選ぶ
3 どんなお弁当にするか相談し、イラストを描く
4 詰める お弁当のネーミングと値段をつける
5 人気投票
子どもたちによるお弁当の紹介
A班 |
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B班 |
C班 |
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D班 |
E班 |
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お母さんの愛情弁当 300円 |
F班 |
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私が食べたい弁当 250円 |
(ルール)
・ひとり1枚ポストイットを持ち、それぞれのテーブルを回り、一番気に入ったテーブルに貼りつける
・自分の班を選んではいけない
◆集計の間、みんなで試食(山田さんの手作り味噌の味噌汁つき)
◆結果発表
どのグループも同じような人気だった。
中でもBCDF班が各7票で少しリードという結果になった。
◆山田さん
今日はとても楽しかった。さつまいもの葉っぱがこんな風に食べられるなんてびっくりしました。池間島のおイモじゃなくてもできるのか、東京に帰ったら、作ってみたい。
第一回 イーヌブーと池間島の暮らし
第二回 池間の自然を学ぼう
第三回 いけまのイケ弁をつくろう
第四回 じょーじょーはいんかい!畑へ行きましょう
事業名:食と地域の交流促進活性化対策・観光と連携した都市農村交流促進(グリーンツーリズム)事業
事業主体:池間島暮らしツーリズム協議会(池間自治会、すまだてぃ会、池間老人クラブ、NPO法人いけま福祉支援センター)